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バレエという芸術世界の華やかさと楽しさに魅せられた人全員に共通するのが、”踊るのが楽しい”という気持ち。 その気持ち持ち続ける為には、怪我のないダンサー生活が必須です。身体への正しい知識と理解、それに基づく強い身体作り、バレエの基礎を大切にする姿勢。 そのために必要な情報をお届けします。
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バレエを習う理由。
これは、本当に人それぞれです。

でも、バレエ教室に通う目的
これは、習う理由が「バレエの上達」であれば、目的は、「バレエが上達したいから」だと思います。
習う側からしたら、当然の理由だと思います。
(ここでは、それ以外の理由(姿勢改善、バレエの優雅な身のこなしを身につける、子供の頃の夢を叶えるなど)は考えず、バレエの上達についてのみ考えます)

学習塾なんて、その最たるものだと思います。
もし、塾に行く理由が、「偏差値アップ」「合格率アップ」であれば、目的は、「勉強の成績をアップ(上達)させたい!」ということです。
要は、勉強の成績が上がらなければ、塾に行く必要はないのです。

でも、「目的」って、本当にそういうことでしょうか?
教室や塾の果たす役割は、本当にそれでいいのでしょうか?

私は、
「真の目的は、もっと先にある!」
と思っています。

バレエで言うならば、「真の目的は、バレエのその先にある」と言うことです。

どういうことか?
「バレエの先」には何があるのか?

この答えは、皆さん一人一人が持っているもの・持つべきものです。
目的は、その人が分かっていれば良く、他人が知る・他人に知らせる必要はありません。自分の内に秘めていて十分です。
ただ、ここがしっかりと見極められていなければ、習う意義もあやふやになり、何か困難なことや苦しいことがあった時、乗り越えるだけのエネルギーに欠けます。

では、教室の目的、私が指導する上での目的は?ということですが...。

その前に、その昔、バレエは情操教育だと言われました。
今でも、その言葉が通用する世界かどうかは、わかりません。

因みに、情操教育とは「感情や情緒を育み、創造的で、個性的な心の働きを豊かにするための教育、および道徳的な意識や価値観を養うことを目的とした教育の総称。(ヘルバルト学派が用い始めた語)」です。

ただ、私は今でも、「クラシックバレエを通じて情操教育を育むことが出来る」と信じています(信念が揺らぐことも多々ありますが)。

さて、バレエが情操教育だとして、では、その教室の果たす「目的」は?
生徒を「教育」するとは?

「教育」とは、「教え育てる」と書きます。
「教える」ことと「育てる」ことは、似て非なるものです。
その証拠に「子育て」とは言いますが、「子教え」とは言いません。
「教師」とは言いますが、「育師」とは言いません。

バレエを“教える”とは言いますが、バレエを“育てる”とは言いません。

また、「教育」は、英語で書くと「education」となります。
この「education」の語源は、「educe」(引き出す)です。
要は、それまでには見えていない「隠れた能力、才能を引き出す」という意味です。
ここで注目したいのが、「Education」の中には、「教える」という意味はないということです。

つまり、

「教える」ということは、知っている人が、知らない人に知識を授けること。
「育てる」ということは、本来持っている才能や能力を引き出すこと。そして、成長していくことを助けること。

では、ということで、レッスン現場を思い起こすと、「〇〇しなさい!」「△△してはダメです!」に終始してしまっていないでしょうか。
これらは、あくまで教える言葉であり、何かを引き出す言葉ではありません。

では、これを「何かを引き出す」為にはどうすれば良いでしょうか?

先ずは、「教育」「教え育てる」ではなく、「育む(はぐくむ)ことを教える」と考えてみてはどうでしょうか。

さて、ここで、最初に投げかけた、「目的」が大切になってきます。

「教育の目的」とは、一体何でしょうか?
バレエ教室なら、バレエが上手くなること?
塾なら、勉強ができるようになること?希望大学に合格すること?

違うと思います。

真の教育の目的とは、
「(子どもが)自分の意見を言えるようになること。そして、自ら、意義や目的を見出し、諦めずに挑戦し続ける人になること」
です。

私の教室の目的、私が指導する上での目的は、

「バレエを通して、(子ども)が変わること」です。
子どもを「変える」のではなく、子どもが自ら「変わる」ことです。

毎日の生活や考え方、取り組み方が、バレエを通して(自分から)変わることです。

要は、情熱家―自分で考え、自分の言葉で語り、自分の足で歩き、自分自身で道を切り拓くこと―を育てたいのです。

情熱家を”教える”とは言いません。
情熱家を”育てる”と言うのです。

その為には、自立がとても大切です。
色々な場面で「自分の意見を言う」機会を作ることです。

レッスンに関して言えば、
「こうしなさい!」と押し付けるのではなく、「どう思う?」「どうしたい?」「どこが分からない?」という問いかけ。
その事によって、自分の意思や意欲を湧き立たせることが大切なのです。

そこには、マニュアルなんて存在しません。
子供は、日々育ち、成長しています。
たとえ未熟であっても、子どもが自分の言葉で語ったことは、大人が語ること以上に、価値があり、大切にすべきものです。
大人の役目は、単に知識ややり方を教えるだけではなく、子どもが自力で道を拓いて行くのを「支援」し、そういう気持ちや心を「育む」ことです。

人が持つ「隠れた能力、才能を引き出す」為に、どう気づかせ、きっかけを与えていけるか。
知識やテクニックを「教える」だけではなく、「育てる」という視点を忘れず、素晴らしい情熱家を生み出せればと思っています。

ジュニアコンディショニングは、そのような思いで行っています。
その思いがどう結実するか…。

Part2へ続く。



ちびっこダンサーのためのコンディショニングについては、直接お問合せ下さい。
E-mail:chiiho@vitaminhouse.co.jp
佐野 ちいほ





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9月の高浦由美子先生(東京バレエ団)によるレッスン開催日のご案内です。
【クラス詳細】

日時:9月9日(金)&9月23日(金)
時間:19時半~21時
レベル:初めての方から経験者まで
料金:2500円
スタジオ:CCBAスタジオ(東急田園都市線 駒沢大学駅より徒歩6分)

※今後、状況に応じてポアントレッスンの時間も設けたいと思います。

<予約方法>
予め、メールにて参加予約をお願いします。
E-mail:chiiho@vitaminhouse.co.jp

・予約は、当日の14時までに連絡下さい。
・キャンセルは、前日までに連絡下さい。
・料金は、お釣りの無いようにご協力お願いします。
高浦由美子/Yumiko TAKAURA



5 歳よりクラシック・バレエを始める。2007年、ジャパングランプリ(JGP)にて、
ピッツバーグバレエスクールのサマーセミナーのスカラシップ賞受賞。
翌年サマーセミナー参加。2008年、ジャパングランプリにて、ミルウォーキーバレエスクールの
サマーセミナーのスカラシップ賞受賞。翌年サマーセミナー参加。
2010年、全国日本バレエコンクールセミファイナリスト。
2011年、チャイコフスキー記念東京バレエ団入団。2012年、「ニジンスキーガラ」で
ペトルーシュカ、レ・シルフィードのコールドで初舞台を踏む。2013年、「ベジャールガラ」で
ドン・ジョバンニの第1 ヴァリエーション、子どものためのバレエ「ねむれる森の美女」で
宝石、シンデレラなどを踊る。2013年、ギリシャ公演ツアー、2014年、ヨーロッパ公演ツアー
参加。2014年、「ドン・キホーテ」で、アントレを踊る。

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前回(Part1Part2)で、美しい甲の為には、

・Part1:http://ccba.blog.shinobi.jp/Entry/657/
・Part2:http://ccba.blog.shinobi.jp/Entry/658/


”強さ”と”柔らかさ”を兼ね備えた上で、自分にとって一番美しいラインを、

全身で作りだす必要がある。

というところまで来ました。

今回は、最初の”強さ”と”柔らかさ”の部分について考えます。

美しい甲を手に入れたい!という要望に対して、足底筋を鍛えよう!というのは、誰しも理解していることだと思います。
勿論、足底筋を鍛えることは、甲の為にも、そしてそれ以外にもとても大切です。

つまり、甲を支える足裏の筋肉がなければ、幾ら甲が出ていても正しくルルベやポアントで立つことは出来ないので。

解剖学的に言うと、筋肉は、一方が縮むと、その反対側は伸びます。

これを甲で考えてみると、甲が伸びるということは、その反対側の足底が縮む必要があるのです。だからこそ、足底筋を鍛えよう!ということになっているはずです。

また、人間の身体は、幾つもの骨で構成されています。
そのうち、足には、身体の4分の1の骨(約28個)が集まっています。
そして、足の甲は、一つの大きい骨ではなく、幾つかの小さな骨や関節で形成されているのです。
但し、これらの骨の形や関節の形は、生まれつき、甲が低いとか高いとか、足首が硬いとか緩いとか…ということがあります(鼻が高いとか、手足が長いとかと同じようなものです)。

でも、ということは、甲が無いわけではないのです。
骨は、余程の事が無い限り、きちんとあります。

さて、ここで、今一度考えてみて下さい。

「甲」は、”出す”ものではありません。

正しくつま先を伸ばす(脛からつま先までを真っ直ぐにする事)ということをした結果、「距骨」が滑り出てくるのです。

だから、甲を正しく出し、美しい足先までのラインを得る為には、
「足裏の筋肉を強化する」だけではダメで、同時に、「つま先を正しく伸ばす練習をする」ということが必要になるのです。

この「つま先を正しく伸ばす」というのは、自分の持っている関節を、きちんと動かして正しく使うということです。
この方法しか、美しい甲を手にすることは出来ないのです。
しかし、これが、とても難しいのです。

一方、甲を高くしたいという一心で、間違ったエクササイズをしている人を多く見かけます。
間違ったエクササイズをすることで、生まれながらに形成されている関節のバランスが崩れてしまいます。自分の身体のバランスを自ら崩してまで甲を出す必要はありません。

では、”きちんと足の関節を使う”為には、どうすれば良いのでしょうか?

先ずは、(1)足にある骨を、バラバラに使えるようになることです。
(但し、これは、骨や関節がまだ固まっていない若い年代の人と、大人から始めた人とでは異なります。これはとても大切なことです。ポアントを早い年齢で履かせることを善しとしないのも、その為です。)

そして、(2)甲を足の部分のことだけと思わず、全身をくまなく使うということです。

(1)足の骨をバラバラに使う

足には、骨が多く存在します。骨が多いということは、関節(骨と骨を繋ぐ)も多いということです。
そして、関節が多ければ多いほど、よく動く、柔らかく動く、細かい動きができるということです。
だからこそ、体の一番下で全身の動きを支える足は、柔らかく動きながら、微妙なバランスを取るという高度な働きが出来る仕組みになっているのです。

結果、”足で語る”ということも可能になるのだと思います。

話はそれますが、巨匠レオナルド・ダ・ヴィンチ。

解剖学の研究家でもあった彼は、人の足について、

『足は人間工学上、最大の傑作であり、そしてまた最高の芸術作品である』

と述べています。

ダ・ヴィンチの死後、500年弱。
現代人(子供も大人も含め)の足は、ヒールなどの履き過ぎ、機能性の良い靴に守られ過ぎなどで、足本来の機能を果たしていません。
技術の進歩、時代の進化と共に、人の足はその力強さを次第に失い、危機的な状況になっています。

”98%の子どもは健康な足で生まれてくるが、60%の大人は足に障害を持っている”
と言われていますが、今は、10歳前後の子供でも、偏平足、外反母趾、浮指、様々な足の問題を抱えています。

ただでさえ、足の筋力不足は深刻な問題なのに、その問題を抱えたままレッスンを重ね、更に、ポアントを履くことを考えると...。
その先は自ずと想像がつくと思います。

足がとても重要なポジションを占めるダンサーであればこそ、足の重要性をもっと認識し、ケアと強い足を作ることを考えて行くべきだと思います。

という訳で、今回紹介したのは、足指の関節を一つずつ解す、中足骨を動かす、足関節を回すなどから始まり、足指を使う練習、足底筋を使う練習、足底筋を使ったままつま先を伸ばす練習など。
先ずは、体重が掛からない状態で色々なことをしました。

これらの感覚や注意点が分かった上で、FrogHand(フロッグハンド)、セラバンドなどを使って練習してみて下さい。
但し、ただ形だけ真似ると、使って欲しくない部分を使っていたり、代替動作が起こったりしている可能性もありますので、考えながらやってみて下さい。




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今週のレッスン予定です。
<CCBA>
8月30日(火):18時半~、ジュニアコンディショニング、
       19時半~、初級&P

9月1日(木):19時半~21時(90分):梅澤紘貴バレエクラス
       21時10分~21時50分(40分):ヴァリエーション(宝石)
       料金:3000円(要予約)

9月2日(金):19時半~21時(90分):高浦由美子バレエクラス(要予約)→(9/9&23開講)
       料金:2500円

9月3日(土):16時~、初中級&P、リハ

9月4日(日):16時~、中級&P、リハ

9月5日(月):19時半~、PL

<Gold's Gym 原宿店>
毎週木曜日
    ・13時~14時:ダンスコンディショニング
    ・21時~21時45分:バレエ・バー
    ・21時50分~22時20分:バレエ・センター

<Gold's Gym 渋谷店>
毎週金曜日
      ・17時~18時30分:バレエアカデミー
※予定は変更する場合がありますので、予めご了承下さい。


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前回、Part1では、

甲が出ない
甲を高くしたい
甲を伸ばしたい

という要望に対して、

・何故、甲を出す(高くする)ということをしたいのか?
・どの程度甲が出れば良いのか?(甲だけが出れば良いのか?)
・甲が出だとして、それをどうしたいのか?

ということを考える必要があると書きました。
今回は、考えた上で、では、どうするか?ということについてです。

先ず、バレエがスポーツではなく、芸術である以上、甲に対する要望は全て、
”見た目”を美しくしたいからということではないでしょうか。
そして、この”見た目”が、バレエにおける”美しいライン”に繋がるのだと思います。

そう、バレエは、”美しいライン”を求めている訳だから。
だから、甲を高くしたいというのも、結局は、”脚のラインを美しくしたい”ということです。
(甲が出ていなくても、バレエのテクニックの多くが出来てしまいます。)

ということは、ただ単に甲が出れば良いのではなく、また、甲だけが出れば良いのでもないはずです。

ただ、問題は”美しい”という価値観が、人それぞれ異なることです。

そして、忘れてはいけないこと。
それは、バレエは身体全体で表現する芸術です。
だから、脚だけに囚われるのではなく、身体全体の美しいラインを考える必要があります。

そして、もう一つ忘れてはいけないこと。
それは、美しいラインを手に入れたとしても、それを実際の舞台上で使えなければ全く意味がありません。

ボディビルダーのように、単に魅せるだけの筋肉と、実際に動くための筋肉が違うのです。

バレエは、その美しいラインを保ったまま、テクニックを熟す必要があります。
ということは、その為に必要な強さ(筋力)も、同時に兼ね備える必要があります。

バレエには、ゆっくりな動きも早い動きもあります。
アダージオなら美しいラインを保てても、早い動きになるとつま先まで伸びきらないのでは、意味がありません。

アレグロのジャンプで、床を圧して踏み切るだけの足裏の強さがなければ、空中で美しいラインを作ることは出来ません。

甲を伸ばすことだけを考えて、筋力強化を行わなかった結果、
キトリやジゼルのポアントでのホップが出来なくなった人もいます。

また、甲だけを伸ばしたことで、怪我しやすくなった人もいます。
「甲が伸びている」という場合、単に「甲に乗っかっている」だけの場合も多いし、それは即ち、引き上がっていないことを意味します。
32回転のグランフェッテを、甲に乗っかった状態で回ることは、恐らく無理です。

ただ、それを”甲が伸びて綺麗!”と錯覚している人が多いのも事実で、だからこそ、”甲を伸ばす”ということに、異常な憧れが生じているのかもしれません。

美しい甲の為に必要なことは、”強さ”と”柔らかさ”だと言えます。
両方が共存する必要があるのです。
片方しかなければ、どちらかは宝の持ち腐れです。

そして、その”強さ”と”柔らかさ”を兼ね備えた上で、自分にとって一番美しいラインを、全身で作りだす必要があると思うのです。

さて、漸く本題と思いましたが、また長くなりすぎたので、Part3へ続きます。


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